12月5日、テクニオン-イスラエル工科大学医学部、ラパポート医学研究所のアーロン・チカノーバー教授が、京都大学物質―細胞統合システム拠点(iCeMS=アイセムス)を訪問しました。
チカノーバー教授は、「ユビキチンが仲介するタンパク質分解の発見」により、2004年にノーベル化学賞を受賞しています。
今回の訪問は、チカノーバー教授が、長年の友人でもある湊長博理事を通じて、京都大学の世界トップレベルの研究拠点であるiCeMSの視察を強く希望されたことによるものです。
チカノーバー教授をお迎えした北川進iCeMS拠点長とイーサン・シバニア教授からは、iCeMSの化学と細胞生物学の最先端融合研究や、基礎研究を通じた産業、環境、医療の画期的躍進を目指すiCeMSのミッションなどについて説明されました。
その後、シバニア教授が私たちの研究室を案内し、実際に装置を見せながら膜分離を利用した材料科学研究について説明を行いました。
チカノーバー教授は研究員から説明を受けながら、機能性膜材の作製を体験しました。
チカノーバー教授からは、「化学と生物学の2つの分野のインターフェイスは絶対的に必要で、iCeMSは基礎研究において重要な学際融合をもっとも理想的な形で実現している。また、一方で、化学者と生物学者が協力して、人類に貢献することを視野に研究を行っているのは大変素晴らしい」とのコメントがありました。
膜材の作製に取り組むチカノーバー教授