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コペルニク 中村 俊裕さん (Co-Founder & CEO) Part1

コペルニクは発展途上国とテクノロジーを繋ぐ新しい「仕組み」を作り上げたパイオニア団体であり又、「リーン・エクスペリメンテーション」という手法で「効果のある」発展途上国支援のクオリティー向上と潤滑性を促す社会的企業 です。KOPERNIKの活動は発展途上国支援団体・社会的企業の両分野において国際的に高い評価を受けています。Pureosityは、NPOのパイオニア・社会起業家としてグローバルに活躍されるコペルニクの共同創立者兼CEOの中村 俊裕さんにお話を伺いました。
 

 

ニーズ(人)ありきのイノベーションが必要とされる時代に。

 

コペルニクの扱うテクノロジーはクリーンエネルギーを使ったものが多いですね。扱うテクノロジーはどのように決められているのでしょうか。

 

最初にKOPERNIKを立ち上げた時、保健、教育、水・衛生、エネルギー、農業など広い範囲テクノロジーを扱おうと考えていました。しかし、実際に様々な“ラストマイル“、テクノロジーが必要だけど届かない地域に持って行き、どのテクノロジーが一番必要かを聞いて回った結果、ユーザー側のニーズが一番高かったのが生活エネルギーに関するテクノロジーでした。なので、結果的に、ソーラーライトや燃焼効率の高い調理用コンロなど、エネルギー関係のテクノロジーを最も多く扱ってきました。
 
人類の歴史の中で生活エネルギーの発見・発達というのは人間にとても大きなインパクトを与えています。現在においてもやはり、ラストマイルと我々が呼ぶ遠隔地においては、一番生活を大きく変えるテクノロジーの一つだと思います。エネルギーと並んでニーズが大きいのは、安全な水へのアクセスを促進するテクノロジーです。
 
ただ、実はもっとよく見てみると、それ以外のところにもニーズがたくさんあるんです。例えば保健の分野でもマラリアやデング熱に対する対処策がまだまだ非効率であったり。一般家庭でのニーズを超えた分野を見ていくと、例えば、農民の穀物収穫、乾燥のプロセスが非常に非効率であったり、農民が穀物を売ろうとしたときに、市場へのアクセスが非常に限られていたり、なので、ここ数年は狭義のエネルギーを超えた分野にも積極的にかかわっています。
 
 
 
 

 中村さんは、生まれ育った日本や欧米「代表的な先進国」と国連やコペルニクを通じて関わった発展途上国の中でも「ラストマイル」と呼ばれる電気や水道など基本的なサービスが届いていない地域、両方での生活を経験されています。ご自身の経験の中で感じた、先進国と発展途上国における環境汚染問題の相違等があったら聞かせてください。

 
環境汚染に関して言えば先進国には先進国の大きな課題があって、その課題に取り組む事はとても重要な事だと思います。
 
発展途上国における環境汚染に関していえば、その課題に取り組む機関や人の数が先進国のそれと比べて絶対的に少ないと感じます。更にテクノロジーのない地域では例えば、電気がない所は灯油を燃やすことで灯りを得ていますし、薪や水を手で運ぶ等のマニュアル作業、都会では100円で済む事に例えば500円かけている等の非効率によって様々な生産性の低下・喪失・が起こります。その結果、経済格差がなかなか埋まらないという悪循環が生まれます。先進国で必要とされるような最新のクリーンテクノロジーが適正ではない場所も多いですし、どうしても環境問題対策に関して遅れが広がっていくという所があるのではないかと考えます。
 
 
 
 

 先進国と発展途上国ではアプローチが違うべきなのかもしれないですが、地球環境汚染問題に取り組むという「目指す目標」は同じですよね。もっと繋がって一緒に取り組んだりできないのかしら?と思ってしまいます。

 
先進国と発展途上国の取り組みに壁があるというのは感じます。先進国の科学や研究は、お金をたくさん使って最新・先端を追うものが多かったし、テクノロジーイノベーションについても「そういうものだ」という観念があったと思うんです。
 
ただ、科学の世界の流れが少しずつ変わっていっているのは感じるんです。ここ10年位の間に“環境汚染問題のイノベーションをテクノロジーや科学の力で“というのが少しずつ社会に浸透してきて、ようやく先進国側の科学分野にも途上国側の環境問題に目を向ける人たちが出てきました。国際的観点からもこれからはより“ニーズ“から入るイノベーション科学や研究が求められるようになっていくと思います。
 
「ニーズ」があってそこに向けて研究を進めていくという「ニーズありき、ユーザーありき」な発想の重要性が教育分野や研究組織にも少しずつ広がっていて、海外の著名な大学では学生が自分の途上国における「ニーズ」を見つけ、そのニーズの解決に向けたイノベーションを起こすというような“適正技術“の講座がありますし、世界最先端の科学を扱うような会社や研究組織からも発展途上国の環境汚染問題を含めた課題に携わるチームが組まれ、“ニーズ“を出発点とする取り組みが行われるようになってきています。 KOPERNIKもその様な研究者や企業とプロジェクトを行う機会が多くあります。「ユーザー目線からのニーズありき」というマインドを持ったチームとの活動はいつもプロジェクトにとても有意義な結果をもたらします。
 
 
 
 

 「意識改革」が少しずつおこっているのですね。日本にもiCeMSが設立され、Pureosityの活動やチャレンジが始まっています。 

Puriosityの活動は私も個人的に注目し、応援しています。是非頑張って欲しいですね!

 

<其の2へ続く>

 

コペルニクに取材に伺った際、「京都の porosity メンバーにメッセージを頂けますか?」とお願いした所、共同創立者である中村俊裕さん・Ewa Wojkowskaさんお二人で、私達を含む多くの人にシェア出来る素敵なメッセージを頂きました。どうぞご覧ください。
 
 

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