Pureosity

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今からでも始める、それこそが答えなのです。

 

 

木を植えるのに最も良いタイミングは20年前であった。その次に良いのは今日 である。という中国の古い諺があります。

現在、私達人間の手によって排出される二酸化炭素の量は年間400億トンと言われています。世界の人口は増加し続けており、生活水準の平均もどんどん上昇し続けているので2050年にはその量が600億トンに達するだろうと言われています。近年では、世界の政情を破滅的なレベルで揺るがす、取り返しのつかない気候変動が地球レベルで起こっており、人間や動物がその気候変動の激化;海面上昇、干ばつ、熱波や豪雨によって住む場所を失い、「難民」化するといった事が実際に増えているのです。

この問題は世界的に私たちのエネルギー消費量増大と非常に関連性が高いとされており、国際的に3つのアプローチが提案されています。

  • エネルギーをもっと効率的に使う
  • 化石燃料に替わるエネルギー源に切り替える。
  • 二酸化炭素を作ったのは自分達なのだから、自分達で清掃する。

 

最初のアプローチは、みなさん、もっと電気をこまめに消す様に。という提案のように聞こえます。しかし、これは、電力会社に化学燃料をもっと効率よく電力に転換するように、ということでもありますから、そのビジネスを促進するアプローチでもあるのです。

二つ目のアプローチは、化石燃料から太陽光発電などの再生可能エネルギーに切り替える事を提案しています。この切り替えは、実際に行われていますが遅々としているのが現状です。世界における発電の大部分である石炭火力発電所は、社会的インフラを築き、世界金融の財政基盤であり、年中途切れる事なく動き続けています。石炭火力発電所を一つ増やす事は家の中にベッドルームを一部屋増やすように容易く行えるのに対して、太陽光発電所を一つ増やす事は今の家を取り壊して新しい家を建て直す様な事で、同じ様に容易く行えないのは無理もない事なのです。

ですから、三つ目のアプローチを真剣に受け止めて対策をとらない限り、私達の未来はモクモクと煙を上げ二酸化炭素を排出し続ける化石燃料による発電の世界に取り残されたままだということになります。現在のところ、産業側は排ガスを清浄するコストがあまりに高価過ぎて、二酸化炭素の排出量が高いレベルに達すると課せられる行政的なペナルティーを支払わなければならないにも関わらず、そのまま二酸化炭素を排出し続けている、というのが現状です。

 

*何世紀にもわたって300 ppmを超えたことがなかった空気中の二酸化炭素レベルが 1950年以降に急上昇しています。

 

二酸化炭素の濃厚なガスの排出源とされる発電所、鉄鋼やセメント工場から、あるいは大気から直接二酸化炭素を取り除く事が可能なテクノロジーはいくつもあります。問題点は、それらのテクノロジーが二酸化炭素を1トン取り除くのに40ドルから高いもので600ドルとコストがかかり過ぎるという事で、産業側はそれより安いペナルティー(炭素税)を払い続けている方が良いという事になっているのです。その中でも分離膜技術は、排気ガスから二酸化炭素を分離し濃縮出来る非常に確立された技術ではあるのですが、エネルギーの消費が大き過ぎるという難点があります。

私達Pureosityは、最先端のテクノロジーをラボからパイロットスケールの実証へと昇華する懸命な取り組みを行っています。取り組むテクノロジーは、グラフェンの様な高性能なマテリアルからプラスティックの様に安価で豊富なマテリアルまで幅広く展開しています。幅広いマテリアルの中から賢明なマテリアル同士を組み合わせる事によって高度な吸引相互作用を引き出し、ガスをフィルター(清浄)出来る最先端のテクノロジーです。つまり、Pureosityは二酸化炭素の選択性が非常に高い、窒素や水素との分離も可能な分離膜を使用したガスフィルターの実用化を目指しているのです。分離した水素は燃料電池自動車の燃料の基礎に、窒素は発電所から排出される二酸化炭素捕捉の基礎になると考えます。そして何より、私達の作った分離膜は、大規模に実現可能(大規模にしても費用などがそれ程増加しない)である事を基準にした上で、高速浸透で選択性が高く、エネルギー消費を最大限に抑える事を考えて開発したものなのです。

 

Pureosityは学術の世界でより注目を集めるようになりました。例えば、日本においては、二酸化炭素の回収コストを一トンあたり13USDまで落とす事を目指した10年間のパイロットスケール施設開発プロジェクトを率いており、二酸化炭素回収における商業原価の大幅削減を試みている日本政府からも関心を持たれています。

私達はより迅速に目標を達成する為、さらに懸命にならなければいけません。二酸化炭素回収貯留技術が世界で配置され、すべての化学燃料発電所から二酸化炭素を取り除くレベルに達するまでに踏まなければならないステップは10000程もあるのに対し、過去50年における世界の現状は1か2ステップしか進まなかったのです。余りにも長い道のりを前にして、困難で不可能な様にも見えるかもしれません。しかし、だからこそできる限り早く、今すぐにその歩みを加速する事が必要なのではないでしょうか。

 

ところで、木を植える事も勿論、空気中の二酸化炭素を取り除く有効な手段です。ただ、今の地球の環境問題の大きさと気候変動のスピードから考えるとそれで十分とは言えないのではないでしょうか。。。?

 

 

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